この2週間ほど、全く演奏会にも行かず (尤も、シーズンも終わっているのですが) 、ほとんど部屋にこもっていました。何をしていたかといえば、チェコ語の勉強と譜読みはもちろんですが、その他には読書、それからずっとゆっくり聴く機会が持てなかった (むしろ「機会を持たなかった」と言うべきかもしれませんが) シューベルトの歌曲やワーグナーの「指輪」に触れていたりしました。
私はつくづくゆっくりできない性格のようで、一日で消化できるぎりぎりの量のノルマを自分に課して、朝起きてから夜寝るまでほとんど毎日突っ走っていました。気が遠くなる時もあったほどですが、思うに、自分は自分に対してどこまで厳しくできるのかを試してみたかったのだろうし、自分を甘やかさない自分というのを確立したかったのだろうと思います。しかししかし、まだまだ「私は自分を決して甘やかさない」 (by カラヤン) と言える状態にはほどほどほど遠いです・・・
最初の5日間くらいは結構楽しかったのですが、そのあとはなかなか辛い日々でした。チェコ語は当然分からない、本を読めば日本語もよく分からない、楽譜を開けば音が鳴らない、音楽を聴けば理解できないといった感じで、自分の知識のなさと能力の低さに今さらながら呆れ返る毎日でした。
仕事をしているとなかなかこのような時間を持つことはできないので、貴重な機会だったと思います。
BGM: シューベルト:歌曲集「冬の旅」
クリスティアン・ゲルハーエル (Bar.) 、ゲロルト・フーバー (Pf.) (2001年録音、Arte Nova)