
怒濤の6月が終わりました。モーツァルト劇場の「イドメネオ」の公演終了1週間後に新国立劇場の「ロメオとジュリエット」の初日、という無茶をしましたが、最終的にはどちらの公演も今の自分がこれ以上頑張れないくらいの意気込みでさせていただくことができました。勿論これは多くの方々のサポートあってのことで、自分ひとりではとても乗り切れなかったと思います。周囲の助けの有難味を強く感じたこの1~2ヶ月でした。
今は山形に来ていて、指揮者を務めている山形交響楽団のスクールコンサートを毎日振っています。今日でちょうど1ヶ月間、1日の休みもなく指揮をしていることになりますが、がらりと仕事の環境が変わることで自分の気持ちはうまくリフレッシュできているのでさほど蓄積疲労のようなものは感じていません。しかもこの時期の山形はさくらんぼの季節! 今日伺った東根の小学校では控室にさくらんぼが! 今年は豊作のようですね。とても美味しかったです。そういえば仕事のあとにさくらんぼ狩りに出かけた楽員さんも・・・
今月は17日に私の郷里の栃木県芳賀町で、ニューフィル千葉とともに演奏会をさせていただきます (詳細は「Future」およびこちらのリンクをご覧ください〜 http://www.town.haga.tochigi.jp/kurashi/bunka/concert/ooitakeshi.html) 。
地元の方々がこのように応援してくださるのはものすごく有難いことです! ニューフィル千葉にとっても県外での一般公演はそれほどあるわけではないので、楽団員の皆さんも楽しみにしてくださっています (とはいえ、最近は何をやるにつけモチヴェーションの高いニューフィル千葉ではありますが) 。
芳賀町民会館が出来たのは私が高校生の時だったと記憶しています。この地域では音響の良いホールとして評価されているようですが、私自身はここで演奏したことがありません。その意味でも楽しみです。
芳賀町有史以来 (!) の初めてのオーケストラによる本格的なシンフォニー・コンサートとのことで、プログラムは正攻法でいくことになりました。「新世界より」はチェコで一時過ごした自分にとっては生涯のテーマというべき最も大切な一曲ですし、「ウィリアム・テル」の序曲は意外にも最初のチェロの部分から全曲演奏されることは少ない (いつも「スイス軍の行進」ばかり・・・) ので実は貴重な機会かもしれません。
それから私が自信をもって今回のプログラムに入れていただいたのは、当団のクラリネット奏者、栖関志帆さんの独奏によるモーツァルトのクラリネット協奏曲です。とにかく彼女の演奏の魅力は表現の幅の広さと自在さ。そして必ず心から出て心に入っていく演奏をなさいます。うまく言葉にできませんが、例えば音楽鑑賞教室の楽器紹介のコーナーで賑やかな小学生を前に彼女が「見上げてごらん夜の星を」を吹くと、なぜかみんなおとなしくなって聴き入ってしまうという「栖関マジック」を、私はこれまでに何度も目にしています。芳賀町のみなさんの心に彼女の音楽はどのように入っていくでしょうか。
とこれだけ内容豊かな演奏会なのですが、なにゆえ人口1万6千人の町、クラシック音楽に接する機会も少ない土地柄ですので、まだ残席があるようです。宇都宮駅からは車で40~45分ほどの場所です。ぜひ多くの方にご来場いただければと、切に願っております。