盛岡では昨夜は雪が止んでいたのですが、今朝はまた降っていました。青森などでは豪雪のようですね。
東京に戻り、午後、芸大に用事があって一瞬立ち寄りました。上野公園の奏楽堂付近の雰囲気がかなり昔と変わっていました。私の学生時代はホームレスたちのたまり場だったのですが、今は多くの木が切られて見通しが良くなり、彫刻などが置いてあります。
今日聴いたコンサート@すみだトリフォニーホール 大ホール
Sumida Triphony Hall Presents マカル指揮/チェコ・フィル/《わが祖国》
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ズデニェク・マーツァル
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
つい先日まで私はこのホールの程近くに住んでいたので、懐かしさいっぱいになってしまいました・・・
今日の演奏会は、予想していたよりもお客さまが少なかったのが残念でしたが、演奏に対する反応はすこぶる良好だったように思います。オーケストラがはけたあとにも拍手は続き (もっともチェコ・フィルのカーテンコールはいつもとても短く、コンサートマスターはさっさと引きあげてしまいます) 、マエストロだけが再び舞台に登場して熱狂的な喝采を受けていました。
演奏内容については、オーケストラの日常力の高さを示すものだったと思いました。私はこの曲をチェコ・フィルで聴くのは初めてでしたが、舞台上の彼らを見て、演奏を聴く限りでは、このオーケストラはこの曲ではいつでもこのくらいの質の演奏はすることが出来る、といったような余裕を感じさせるものだったように思います。
スメタナの思いのたけいっぱいのスコアリング (つまり、どのパートもびっちり書き込まれていて、バランス作りが難しい) に対しては、昨日の「新世界」と同傾向のバランスがとられていました。演奏者が自分の役割を知り尽くしているということも大きいでしょう。リズムやアーティキュレーションに何点か楽譜上の変更がされていたようでしたが、未確認ながらおそらく彼らは初版で演奏しているのではと思われるので、初版のスコアを持っていない私があれこれ言える資格はありません。
盛岡から東京に来る新幹線の中でクーベリックとチェコ・フィルの来日公演のCD (Altus, 1991年録音) を聴かなかったなら、もしかしたら今日は倍以上感激したかもしれません・・・ あの演奏は奇跡のようですね。まぎれもなく今日と同じチェコ・フィルのサウンドなのに、何かが違います・・・