今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会
(ABチクルス第3回 / 第1日)
指揮:オンドジェイ・クカル
語り:アルフレド・ストレイチェク
トロヤン:シンフォニエッタ・アルモニオーザ
フェルスター (orch. イシャ・クレイチ):「クリスマス・イヴ・ロマンス」
-ヤン・ネルダの詩によるメロドラマ 作品155
フェルスター (orch. イシャ・クレイチ):「3人の王」
-ヴァーツラフ・スラーデクの詩によるメロドラマ 作品111-1
ドヴォルザーク:交響曲第3番 変ホ長調 作品10
作曲家Foerster のことを、先日は「フォエルスター」と書いたのですが、「フェルスター」の方が正しいようなので訂正しました。
まず朝に公開ゲネプロがありました。公開ゲネでは簡単な曲解説などもあります。今日は特に子供たちのグループに開放されていたので、いつもとは違う雰囲気。で予想通りですが演奏中ずっと喋っている子供たちがいました。特に私のすぐ前にいた女子学生3人組はうるさく、さらに何と指揮者が始めようと棒を構えたところで大音量で鼻をかみ、指揮者が一旦棒を下ろすといった始末。休憩後はいなくなりましたが、こういった子供たちはたぶん、どこかからチケットを渡されて来るのでしょうね。
夜の演奏会は大人の雰囲気で。当初はドヴォルザークの3番ではなくてオネゲルの「クリスマス・カンタータ」が予定されていたようでした。結果的に中途半端なクリスマス・プログラムになってしまったのは否めませんが、プログラム全体の明るい雰囲気はやはりクリスマス風ではあります。
プログラムに、ドヴォルザークは交響曲第3番を初演後手直しをし、かなり短くしたというようなことが書かれていました。もしかすると私が感じている形式上の難もその結果なのかもと考えました。ブルックナーの8番、ラフマニノフの2番のことと、身近にお付き合いのあったある作曲家のこととを連想し、彼らが最初は構成的にしっかりした作品を創り上げたのち、聴衆により受け入れられやすいようにと元の構成を犠牲にしても耳の通りやすさを優先してカットを施したことを思うと、あながちありえないとは言えないと思うんです。
そうなると初演稿を見たくなってしまいますが、もう現存しないのでしょうかね。ちょっと気になっています。
それは別としても、この曲は版問題の大きな曲で、特に第一楽章のコーダはジムロック版とスプラフォン版では全然違います (スプラフォン版では、巻末の校訂報告のところにジムロック稿が載ってはいます) 。今回オーケストラはジムロック版に張り紙がしてあるような楽譜を使用していました。オーケストラのスコアはマエストロがお使いになっているので見れていませんが、これも気になるところです。ただやっぱりジムロック稿には本当にこれで良いのだろうかと思うような単調な小節もあるんですよね・・・
ええと、少々オタッキーな話で失礼いたしました。