Diary


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 今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール

 第63回「プラハの春」音楽祭 リサイタル

 ヴァイオリン:五嶋 みどり
 ピアノ:チャールズ・アブラモヴィッツ

  ドヴォルザーク:ロマンティックな小品 作品75
  ペンデレツキ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
  ショスタコーヴィチ (arr. ツィガーノフ):24の前奏曲 作品34 (抜粋)
                      a) 第1番 ハ長調
                      b) 第3番 ト長調
                      c) 第8番 嬰ヘ長調
                      d) 第11番 ロ長調
                      e) 第5番 ニ長調
  ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 作品47 「クロイツェル」
  アンコール/クライスラー:シンコペーション


 たぶん、私が生まれて初めて生で聴いたヴァイオリニストは五嶋みどりさんだったと思います。高校1年生の時、バーンスタイン見たさにひとり栃木から渋谷のNHKホールに詣でた私は、ホールの入口で「バーンスタインは今日帰米した」とのニュースを知り大ショックを受けます。かといってもちろんそのまま帰るはずもなく、代役のティルソン・トーマスが指揮するロンドン響の演奏会を聴きました。その時のソリストが五嶋みどりさんで、曲は確かシベリウスの協奏曲だったと思います。しかしながら、この時の私にとっては同時に外国のオーケストラを聴くこと自体が初体験であり、「別世界・・・夢の世界!」と思ったくらいのことしか憶えていません。

 あれから18年経って、プラハで再び彼女の演奏を聴く機会に恵まれました。

 最初のドヴォルザークから、よく湿ったあたたかい音色に包まれました。日本人的な情感とアメリカ的な大胆さの融合を彼女に見ましたが、こう文章にするととてもステレオ・タイプで陳腐な意見に見えますね・・・思ったことを文章にするのは難しいものです。

 演奏もさることながら、親しみやすさがありながらも品の良さと落ち着きを感じさせるステージ・プレゼンスも素晴らしいものでした。

 今日は日本人の聴衆がものすごく多かったです!

 プログラムのドヴォルザークの曲に対する解説はさすがに詳しく、「○○通りのドヴォルザークのアパートメントの転借人で△△学生である□□、そして彼のヴァイオリンの先生の××・・・」といった調子でデータ満載でした。


BGM: フランク:ヴァイオリン・ソナタ
     五嶋 みどり (Vn.) 、ロバート・マクドナルド (Pf.)
                   (1997年録音、Sony Classical)

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