Diary


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 今日聴いたコンサート@市民会館 スメタナ・ホール

 第63回「プラハの春」音楽祭 オーケストラ・シリーズ
 サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー管弦楽団演奏会

 指揮:ユーリ・シモノフ (ユーリ・テミルカーノフの代役として)

  チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」
  ラフマニノフ:交響的舞曲 作品45
  アンコール/シューベルト (orch. 不明) :楽興の時 作品94 D 780 第3番 ヘ短調 
  アンコール/チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」 作品71a 第2曲-c「トレパーク」


 先月サンクトペテルブルクに行った時にこのオーケストラの演奏を聴けなかったので、どうしても今夜は聴きたいと思っていました。先日の日記に書いたようにチケットは売り切れだったけれど、ホールの前で入口で不要なチケットを売る人をつかまえて何とかゲットできました。高くない席だったし、ラッキーでした。

 意気揚々とチケットもぎりを抜けたその時、目の前に指揮者変更の掲示が・・・うーん残念・・・でも、もう楽しむしかない。ちなみに、プログラムはもとからシモノフ氏で印刷されていて、この交代劇は少なくとも数日前には決まっていたことが分かります。テミルカーノフ氏はお具合がかなり悪いのでしょうか。

 本日も対向配置。ただしコントラバスは下手横並びでした。

 「白鳥の湖」の2小節目から驚いたのですが、私はこんなにコントラバスの音が強いオーケストラを未だかつて聴いたことがありません。低音を中心にした逆三角形の音量バランスが極端なほどに作られていました。しかしそのバランスとオーケストラ全体の音量の大きさの割には音の響き、つまり「鳴っている」感じがほとんどないのもまた奇妙な感じでした。

 「白鳥の湖」はかなり面白い演奏でした。「ワルツ」はリピートの際に絶対に同じことをやるもんか!という感じでしたし、「スペインの踊り」や「マズルカ」の前半は開いた口が塞がらないような超速テンポでした。

 後半の「交響的舞曲」は一転して、ゆっくりめのテンポを基調とした重厚な演奏。あの「白鳥の湖」でのエンターティナーぶりはどこにいったの?という感じでした。謎です・・・

 「楽興の時」はオーケストラの演奏会のアンコールとしてはかなり珍しいのではないでしょうか。「トレパーク」で一気に盛り上げて、スタンディング・オベーションでコンサートは終わりました。


BGM: ラフマニノフ:交響曲第2番
     ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー管弦楽団
                                   (1991年録音、RCA)

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