Diary


8/18

今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール

「ドヴォルザークのプラハ」音楽祭

プラハ・フィルハーモニア
指揮:アンドレアス・セバスティアン・ワイザー
ヴァイオリン:イザベル・ファウスト

 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」 作品26
 ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
 アンコール/バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005 第3楽章「ラルゴ」
 メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調 作品90 「イタリア」


 今日は私は指揮者を前から見れるオルガン席のチケットを持っていたのですが、オルガン席と2階席は閉めるので1階席の空いている席に座るようにと言われました。つまりそれほどお客が少なかったわけです。指揮者を前から見ることこそ楽しみにして演奏会に通っているのですが・・・

 プラハ・フィルハーモニアは清潔な音色を持つレベルの高いオーケストラですがなにぶん弦の人数が少ないためかドヴォルザーク・ホールでは音が散り気味になってしまうのが残念です。とはいえ編成の小ささを生かしたフットワークの軽いアンサンブルの良さはそのデメリットを補って余りあるものがあります。

 イザベル・ファウストさんのヴァイオリンは昨年11月に東京交響楽団の定期演奏会で聴いて以来です。ファウストさんはプラハ・フィルハーモニアとこのドヴォルザークの協奏曲を録音している (ただし指揮はビェロフラーヴェク氏) こともあり流石に安定した演奏でした。嫌な自己顕示が全くない彼女の演奏を私は大変に好んでいます。東響で聴いた時にも思いましたが、彼女のスーパー・ピアニッシモは絶大な効果を生みますね。第3楽章はいささかトリッキーで合わせるのが難しいところがあり、今日も若干ずれてしまったところがありましたが、そこでスーパー・スピッカートの16分音符の粒を全く崩さないままさりげなーくオーケストラに寄っていくあたりのファウストさんの技術力と音楽力、それにその落ち着きようには目を見張るものがありました。

 ワイザーさんは明瞭な指揮ぶりと頭脳のきれの感じさせっぷりが理由で私の好きな指揮者です。今日のメンデルスゾーンはかなり早めのテンポを採っていました。特に「イタリア」の第4楽章などよく弾けるなというテンポでしたが音楽として成立していて見事でした。

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