今日聴いたコンサート@市民会館 スメタナ・ホール
プラハ交響楽団 2008/09シーズン シンフォニー・シリーズA/B 第5回演奏会 (第1日)
指揮:イルジー・コウト
オーボエ:リビェナ・セークァルトヴァー
シューベルト:交響曲第3番 ニ長調 D 200
マルティヌー:オーボエ協奏曲 H. 353
R.シュトラウス:交響詩「死と変容」 作品24
今日は3時40分起床!と書けば超早起きに見えますが、昨日夕方5時に寝たのですから10時間40分も寝ています。起きた瞬間からかなり憂鬱になりますが、次に日本に戻ればしばらくは時差に悩まされることはないので、仕方がないと割り切ることにしました。
今日も夕方から強烈に眠くなってきたのですが、コーヒーを飲んで持ち堪え、久しぶりにプラハ響の演奏会に出かけました。スメタナ・ホールも久しぶり。
スメタナ・ホールは国際的には音響の良いホールとして通っているのでしょうか? こちらに住む何人かの方々の意見には、ここはルックスは良いが音響は悪いというものがあり、私もどちらかというとその意見に賛成です。何しろ音がこもりますし、聴く場所によってこれほど聞こえ方が変わってしまうホールもあまりないのでは。特に1階席の前方と後方ではかなり違います。私は後方で聴くほうが音響的には好きですが、1階客席はフラットのため後方からは舞台が良く見えないという問題があります (チェコ・ナショナル響は、解決策として独自に後方座席に山台を設けています) 。というわけで、今日は1階席中程で聴いてみました。ってあまり解決になってないですね。
対向配置でコウトさんが指揮する時のプラハ響が、一番あたたかみのあるまとまった響きを聞かせます。このホールではバスを通常の上手より下手に置いたほうのが、バスが良く響くような気がするのですが、気のせいでしょうか?ちなみに舞台奥にコントラバスを置くと、さらに良く響いて、バスがオーケストラを包み込むような感じを受けます (ただしプラハ響の演奏会ではありませんでした) 。配置のことはとりあえず置いておいても、響きが豊かでピッツィカートの分散和音が空気の中できれいにハモるこのオーケストラのコントラバスは非常に魅力的です。
奇を衒う事のないコウトさんの音楽と、そのようなオーケストラの響きのおかげで私が最も楽しむことができたのは最初のシューベルトの交響曲でした。マルティヌーも佳曲ですが実演ではバランスが難しそうです。しかし音響の良いホールで、オーケストラの編成を思い切って絞って演奏すれば良い効果があげられるのでは。
プラハ響の定期は、チェコ・フィルの定期とはまた違ったほのぼのとした感じがあって、雰囲気が良いですね。チェコ・フィルの期待感の多い生き生きした雰囲気も好きですが。
演奏会の話題から離れます。今日、ベルリン・フィルのデジタル・コンサート・ホールの会員になってみました。プラハのこの部屋はネット環境が良いということはありますが、私の小さいMacBookでも高画質で問題なく楽しめます。そのクオリティは予想以上で少々驚きました。このデジタル・コンサート・ホールの特徴はそれに加え、何より配信回数の多さで、一ヶ月あたり2~4プログラムの新しい配信があります。かなり経費がかかる試みでしょうから、まずは元がとれるほどの会員を集めることのできる世界的なオーケストラでないと運営は難しいでしょうが、将来的にはアルヒーフ (アーカイヴ) の活用も含め、オーケストラ・ビジネスの様々な新しい展開の可能性がありそうで、楽しみです。
BGM:ブルックナー:交響曲第5番
カール・シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送交響楽団
(1962年録音、Hänssler Classic)