Profile


7. それから

 大学に入ってからあとのことは、プロフィールの <Official>の方と、<Past>にほぼ全ての私の活動が書いてあることになりますが、間違いなく自分にとって大きな意味を持っていたのは、20代の半ば、仙台フィルハーモニー管弦楽団で副指揮者をさせていただいたことでした。多くの意味で今の自分に大きな影響を与えてくれましたが、最も良かったことは、このオーケストラの温かく誠実な楽団員たちの中で過ごしたことによって、オーケストラの楽団員というのは respectable person であるという感覚が身に染み付いたことだと思っています。

 現在の私は、自分の才能を信じてひたすら邁進していくといったタイプではなく、むしろ自己猜疑の強い人間ではありますが、もし自分が音楽作品やオーケストラに尽くすことによって、オーケストラの役に立ち、お客さまに喜んでいただけることがあるのなら、そこにこそ自分が生きている価値があるのではないかと感じて活動しています。

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