朝10時、海外旅行保険の保険証券をゲット。
11時半、エアコン交換工事スタート。私は喫茶店に逃避。
13時半、工事終了。工事担当者は憔悴気味。晴れてわが部屋に帰還。
15時、東銀座にてカイロ・プラクティック。3月に頸椎を悪くして以来、定期的に通っています。
ピキ、コキ、バリバリバリバリ!!
・・・で、体が楽になるのですから不思議です。次回は久しぶりに鍼もしてもらうつもり。
16時、ヤマハ銀座店。数冊の楽譜 (Ravel: Menuet antique [Enoch] / Prokofiev: Orchestral Anthology [Boosey] / Russian Orchestral Favourites [Boosey] / Johann Strauss II: Feuerfest [Kalmus] ) に、喜多尾道冬氏の「ムーサの贈り物」 [フランス・スペイン・オランダ・ベルギー編] を入手。
17時、上越新幹線にて高崎へ向かう。
今日は、群馬交響楽団の演奏会を聴きに行きました。
2007 群響サマーコンサート@群馬音楽センター
指揮:フランシス・トラヴィス (Francis Travis)
ヴァイオリン:サシコ・ガブリロフ (Saschko Gawriloff)
ブラームス:悲劇的序曲 作品81
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92
アンコール/エルガー:弦楽セレナーデ ホ短調 作品20
第3楽章
わざわざ高崎まで聴きに行ったのは、私が学生時代に芸大の客員教授でいらしたトラヴィス先生が指揮をされたからです。
トラヴィス先生はヘルマン・シェルヘンの弟子で、生年が分からないのですが、誰かが80歳くらいではないかと言っていたくらいのご高齢の指揮者です。先生の演奏スタイルは、おそらくは師匠譲りの (と書くのは、私はシェルヘンの演奏をそれほど聴いていないので) Neue Sachlichkeit (新即物主義) のど真ん中をいっており、今日のベートーヴェンも基本的に一切のルバートや思い入れを排した演奏だったように思いました。
こう書くと、パリパリの神経質そうな指揮者というイメージに見えてしまいますが、実際のトラヴィス先生は根っからの善人で、ステージ・マナーも見ていて思わず楽しくなってしまうくらい親しみやすいキャラクターです。
終演後、先生と10年以上振りにお話しました。非常にお元気そうでして、数日後には草津でシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」を演奏するとおっしゃっていました。先生は現代音楽のスペシャリストで (シェルヘン仕込みですね!) 、私の学生時代も、作曲科の学生などの作品を振らせると、ほかのどんなに技術的に素晴らしい指揮をなさる先生方よりも演奏が早く仕上がってしまう、という不思議さを持っていました。やはり楽曲の掌握力なんでしょう。
ちなみにヘルマン・シェルヘンは1912年に「月に憑かれたピエロ」の初演を手伝ってシェーンベルクと面識を得、それに続く演奏旅行でこの曲を指揮したのが指揮者としてのデビューだったようですから、トラヴィス先生の「ピエロ」はまさにシェーンベルク直系の演奏、というわけですね。
実は今、邦訳が出たばかりのシェルヘン著
この本については最後まで読んでから簡単に感想を書こうかと思っているのですが、1929年に書かれた本という視点は外せないにしても、色々と面白いことが書いてあります。今日は一文だけ抜き取ってみたいと思います。
「何よりまず、ホルン奏者は全員、いつでも、ヴァーグナー・チューバを吹けるよう練習しているべきだ。」
今日のソリスト、ガヴリロフ氏については何も予備知識なしでしたが、プログラムによると、18歳でベルリン・フィルのコンサート・マスターになった方だそうです。
巷ではもうなかなか手に入らない、高関健さんと群響のベートーヴェンの交響曲全集のCDを、演奏会場のロビーにて入手しました。
帰りの新幹線で件の指揮法の本を読んでいたら、フェルマータの扱い方のところで、ベートーヴェンの交響曲第7番の第1楽章、再現部のところにあるフェルマータについての処置方法が書いてあったので、読んでみたら、トラヴィス先生がやってらっしゃったのと全く同じ方法だったので、ちょっとにやけてしまいました。