Diary


9/16

 夕方から夜にかけて、チェコ人と日本人の音楽家夫妻のお宅にお呼ばれしてきました。夕食をごちそうになってしまいましたが、17時過ぎに伺って、23時15分くらいにおいとましたので、どっぷり6時間もお邪魔してしまったことになりますね。素晴らしいおもてなしを受けて感激してしまいました。


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 書ききれないほど多くのことを教わりました。網戸の貼り方とか、そういうこともですが、音楽のこともたくさん。ドヴォルザークの「ヴォドニーク」という交響詩が「水の精」という訳では誤解を招くこと。マーラーの9番の第2楽章の3小節目からのモティーフとボヘミアの民謡との関係 (ドップラーの曲にこの民謡の旋律を使った曲があるとか) 。マーラーの3番のポストホルンと彼の生まれ故郷、イフラヴァからウィーンに行く乗合馬車のラッパとの関連。マルティヌーの育った部屋の環境。あと何だっけな、とにかくたくさんお話を伺いました。のちのち裏付けをしていかなくてはいけませんが、楽しかったです。

 先頃亡くなったインドジハ・フェルドという作曲家のフルート協奏曲をスコアを見ながら聴かせてもらいました。第2楽章はフェルドの父に捧げたレクイエムになっており心を打ちます。第3楽章はチェコ音楽ならではのフリアント。埋もれた名作と言えると思います。

 私がこちらに来る直前のマーツァル氏とチェコ・フィルの演奏会のテレビ放送の録画も、前半のドヴォルザークの2番だけ見せてもらいました。全くもって悪くない演奏だったけれども、この演奏会がある批評家に批判されたことが、先日のマーツァル氏辞任発言事件につながっているという噂です。ちなみに、この演奏会の後半の曲目はスークの交響詩「人生の実り」だったのですが、そんなレアな2曲が映像化されることなんて極めて珍しいので、無遠慮にもダビングをお願いしてしまいました・・・

 部屋に戻ったら、スーパーで買ったものを夫妻のお宅に忘れてきてしまったことに気付きました。あちゃー。珍しい味のビールやワインが効き過ぎたのでしょうか。

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