午前中に、大家さん夫人によるチェコ語のレッスン。ちゃんとテキスト使ってます。大家さん夫人は英語の先生なので、教え方が分かりやすく助かります。宿題も出されました・・・
ドイツ語・フランス語・イタリア語などと同じように、チェコ語にも2人称に親称と敬称がありますが、女性に対してはどんなに仲良くなっても女性が親称を使って良いと言うまでは決して親称を使ってはいけないと教えられました。他の国でも同様なしきたりになっているのでしょうか。
午後は、自分の研修内容の相談である方にお会いしました。おそらく、非公式な立場で、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のリハーサルやコンサートに出入りすることを許されそうです。
もう一つの案件、ヴィザの問題は、動きだしてはいますが、最終的な解決方法がまだ決まりません。
夜は、こちらの土地での初めてのチェコ・フィルの演奏会を聴きました。
今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団演奏会
指揮:ミシェル・スヴィエルチェフスキ
プラハ・シンガーズ (合唱指揮:スタニスラフ・ミストル)
オーボエ:ジャナ・ブロジュコヴァー
ソプラノ:マリア・ハーン
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「カルタ遊び」
フルニーク:オーボエ・弦楽合奏とピアノのための協奏曲
ドビュッシー:カンタータ「選ばれた乙女」
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」 第2組曲
今日の演奏会も「プラハの秋」音楽祭の一環です。チェコ・フィルのシーズンは10月からのようで。
今日はたくさんお客が入っていました。東京だったら絶対に外来オケの方に聴衆が集まるはずなので少々驚きでした。価格は昨日までより高かったのにもかかわらず。
指揮者の方は全く存じあげませんでしたが、1955年パリ生まれ。1983年にはアンサンブル・アンテルコンタンポランでブーレーズのアシスタントをつとめられたそうで、現代音楽を得意とされているそうです。指揮ぶりはちょっとトン・コープマンのそれを想起させられるものがありました (と言って解る人も少ないか) 。
フルニーク氏は1922年生まれのチェコの作曲家。今日も元気にカーテンコールに出ていらっしゃってました。作品自体は1959年のもので、古典派のスタイルで音使いはモダンに (無調に近い感じです) といったもの。ソロ・オーボエよりも弦楽器のほうのが演奏が難しいのではないかと思いました。オーボイストの妙技が楽しめたわけではなかったのがちょっと残念。ソリストはチェコ・フィルの首席奏者の方でした。
今日の一番の収穫は美しいプラハ・シンガーズの女声合唱を楽しめたことでした。柔らかいけれど、焦点がぼけず、透き通った響きが極めて美しかったです。人づてに聞いたところでは、この合唱団はプロとアマチュアが半々だということですが、おそらく合唱指揮者の能力が優れているのではないかと思われます。
チェコ・フィルの響きは、昨日までのウィーン放送交響楽団に比べるとずっと軽めに感じました。弦楽器には、アンチェルの時代の響きがまだ残っているような感じがあって何だか嬉しく思いました。管楽器にも、素晴らしいプレーヤーが何人も.。特に「ダフニス」のフルート、ピッコロ、エス・クラリネットの各ソロには息をのみました。
ホルン、クラリネットはノン・ヴィブラート。エス・クラリネットがわずかにヴィブラートをかけていました。