Diary


9/11

 午後は、あるオーケストラのリハーサルにもぐりこんでいました。

 夜は演奏会へ。


 今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール

 第16回国際音楽祭「ヤング・プラハ」

 プラハ室内交響楽団
 指揮:マルコ・イヴァノヴィチ

  ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
   ピアノ:ヨシモト・ルイコ
  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
   ヴァイオリン:クロカワ・ユウ
  モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調 KV 297b
   オーボエ:イルジー・セイコラ
   クラリネット:ローレンツ・リュエント
   ホルン:ヤナ・ジェジヒコヴァー
   ファゴット:ジュリアン・アルディ


 この音楽祭のプラグラムを見てみると、チェコと日本にそれぞれ運営委員会があるようで、それゆえかソリストに日本人がいるということもありますが、客席に日本人がとても多かったです。全体の入りは6〜7割くらいでしょうか。

 指揮のマルコ・イヴァノヴィチさんは前にポーランドのフィテルベルクのコンクールを受けた時 (私は残念ながらセミ・ファイナルまでいって敗退でした) に見ていました (彼は第3位でした) 。彼は左利きで、棒を左手に持っているので、インパクトが強かったので記憶に残っていました。私より2歳ほど年下で、的確で分かりやすい棒を振ります。拍をかっちり叩く感じなのが何だか日本人っぽいなあと思って見ていました。昨年9月からプラハ国民劇場の副指揮者をつとめているそうで、コンクールに入賞しているのに副指揮者だなんてこちらでもなかなか厳しいんだなあなんて思いました。

 ピアノのヨシモトさんは1992年、ニューヨーク生まれ。ヴァイオリンのクロカワくんは1990年生まれで、日本でもういくつかのオーケストラと共演しているようです。

 2人とも見事な演奏だったけれども、どうにもオーケストラと一つの音楽を創るというよりは伴奏を背中に独り演奏するという雰囲気になっているように感じてしまい、それを極めて日本人的協奏曲の感覚だなあと感じたのは、私の考え過ぎでしょうか。若い本人たちにはそのことを決して責められないと思うし、長旅のあとの慣れない異国の地であること、周囲の日本人からの応援という名のプレッシャーも強かっただろうことを考えると、仕方のないことなのかもしれませんが。メンデルスゾーンは昨日聴いた演奏のインパクトが強すぎたせいもありますね。

 後半の協奏交響曲になって、急に音楽が息づき始めたように感じました。

Copyright©  Takeshi Ooi. All rights reserved.