昨夜のチェコ・フィルのテレビ番組 (英訳すると <Nights with the Czech Philharmonic> という番組です) は、1982年、ノイマン指揮でモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」序曲と、管楽器のほうの協奏交響曲でした。ドヴォルザーク・ホールは現在と内装が少し違っていました。
午前中にチェコ語のレッスン。文法はゆっくりやっているのでまだ困難ではないのですが、覚える単語量が毎回どんどん増えていくような気が・・・
午後はチェコ・フィルのリハーサルを見学。ローレンス・フォスターさんの指揮で、シューマンの1番と2番です。
夕方、部屋に一旦戻ってからルドルフィヌムに出直し。本日最終日の「プラハの秋」音楽祭です。今日はオルガン席が開いてましたので指揮者を前から見ることができました。
今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
BBCスコッティシュ交響楽団演奏会
指揮:イラン・ヴォルコフ
チェロ:クリスティアン・ポルテーラ
マルティヌー:バレエ「押された蝶」 組曲
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
アンコール/J.S.バッハ:J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調
BWV 1007 から 「サラバンド」
バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz.116
アンコール/ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
第1曲「眠りの森の美女のパヴァーヌ」
昨日と同じコンビによる演奏会でした。チェロのポルテーラ氏は1977年生まれ。昨日と併せて若手を全面的に起用したキャスティングでした。
マルティヌーの作品は、うまく聴かせるのは難しそうな作品でしたが、最後の第5曲はアンコールなどで採り上げても面白いかなと思いました。
ちなみにマルティヌーは、一時期チェコ・フィルの第2ヴァイオリン奏者を務めていたらしいですね。知りませんでした。
ドヴォルザークの協奏曲は、つい先頃までかなりこだわって取り組んでいたので、どんな演奏を聴いてもまっすぐ自分の心に入らないのは分かっていたのですが、それにしてもあまりに自分の思うこの曲の姿と反対の演奏でした。普段だったらむしろそのような演奏に出会えたことを喜ぶのですが、今日は思い入れが強過ぎてダメでした・・・ ドヴォルザークがアメリカからチェコに思いを馳せて書いたこの曲を聴きながら、チェコから日本に思いを馳せました。
先日の演奏会の録音を早く聴いてみたいです!
しかし、この曲はどうしてこうもソリストとオケが噛み合わない曲なのでしょうか。本日もスリリングな場面が多くありました。
後半のバルトークはイギリスのオーケストラらしい非常にニュートラルな演奏。テンポは昨日のベートーヴェン同様、適度にスタイリッシュなスピートでした。
今年に入ってからパリのオーケストラを5団体聴き、そしてここに来てチェコ・オーストリア・ドイツ・オランダ・ロシア・イギリスのオーケストラを毎日入れ替わり立ち替わりに (しかも同じホールで) 聴いたことは、非常に良い経験になりました。それは、いかに自分が日本人というローカルな存在であることにアイデンティティを持って生きていくかという、人生の課題 (??) に対して考えを深めるに十分なものでした。