Diary


12/31

 今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール

 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団ジルヴェスター・コンサート
                    「ルドルフィヌムでの大晦日」

 指揮:ズデニェク・マーツァル

  スメタナ:歌劇「売られた花嫁」 から 序曲と3つの舞曲
  R.シュトラウス:「ばらの騎士」組曲
  J.シュトラウスII:皇帝円舞曲 作品437
  ラヴェル:ボレロ


 朝にゲネプロ。本番は夕方だったので買い物をしてから一旦部屋に戻りました。いつも買い物をするスーパーは明日が休み、今日は15時閉店ということで、殺人的な混雑でした。

 演奏会はほぼ完全に満員状態。今日は外国人も多く、私が驚いたのは日本人も多かったことでした。カップルや家族連れで年末年始はヨーロッパ旅行、お正月はプラハで迎えよう、なんて、うらやましいですね。

 スメタナは先日のBBC響の演奏も忘れられませんが、こういったレパートリーではさすがにチェコ・フィルは鳴りが全然違います。ポルカやフリアントなど、ネイティヴのイントネーションを存分に味わいました。

 スメタナの後にどかどかと入ってきたお客さんがいましたが、マーツァル氏が振り返ってその人にご挨拶、時計をみせる仕草をなさったりしてうまく笑いにもっていったのは流石でした。

 「ばらの騎士」もかなり盛り上がりました。ティンパニに数カ所音が追加されていましたが効果的でした。

 「皇帝円舞曲」で面白かったのは序奏の行進曲の部分でした。私の耳には彼らの演奏はどうしてもポルカに聞こえて仕方ありませんでした! 「タタン」というリズムがどうにもポルカ! 楽しかったです。

 「ボレロ」のスネア・ドラムは、楽譜の指定では2台ですが、今回は特別に4台使われていました。マーツァル氏が演奏前にそのことを説明、続いて「良い新年を!」というご挨拶もあり、何となくお祝いムードで演奏スタート。4台の配置ですが、メインの1台はなんと指揮者のすぐ横で立奏。あとの3台は舞台奥、上手手前、下手手前に。これらのスネア・ドラムが順次重ねられていって、最後は圧倒的なリズムの渦の中で曲が終わりました。聴衆は総立ち状態。大いに盛り上がってコンサートが終わりました。

 終演後、ルドルフィヌム内にて数人の方とビールを片手にお話をする時間を持てました。その中に元国民劇場のバレリーナだったという方がいらっしゃったので、これをいい機会だとフリアント (3回の2拍子と2回の3拍子が交互に現れる独特のリズムを持つチェコの踊りで、ただし楽譜上では一貫した3拍子の中で記譜される) について伺ってみました。彼女によれば2拍子の部分はステップも2拍子だし、それを3拍子の中で感じることはないとのこと。なるほど。また時間をかけて少しずつ情報を増やしてみたいと思っています。 

 部屋に戻ってからは、ここ数日完成に向けてペースがモルト・アッチェレランドしてきているホームページのための作業に時間を費やしました。遅くとも1月の半ばまでには公開できるか。そうこうしているうちに年を越していました。外でうるさかった爆竹のような音は、あるいは花火だったか。

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