午前中にチェコ語のレッスン。前回からの間隔が短かかったので、今回は少々睡眠時間を減らして勉強しました! その甲斐あってか有意義にレッスンは進められましたが、100分ノンストップはちょっときつかった・・・やっている時は超集中しているので良いのですが、終わったとたんにぐったりです。
午後は、初心に帰ろう (?) と思って、ドヴォルザーク博物館に出かけてきました。前にも行ったことがあるのですが、今回はデジカメ持参、展示されている自筆譜のコピーなどは殆ど全て写真に収めてきました。
夜はコンサート。
今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 (CDチクルス第4回 / 第2日)
カレル・アンチェル生誕100周年記念演奏会
指揮:ズデニェク・マーツァル
オルガン:ペトル・ライノハ
ハープ:カテジーナ・エングリホヴァー
ティンパニ:ペトル・ホルブ
ハヌシュ:オルガン、ハープ、ティンパニと弦楽器のための協奏交響曲 作品31
マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」
今日はマーラーの時に演奏以外のことでびっくりしたことがありました。昨日の日記にアンチェルのインタヴューが載った小冊子のことと、そこに聴衆が咳をすることについて彼がハンカチをあてるよう示唆をしていることについて書きました。ところがその文章の効果は全くなし。題名とは裏腹に繊細な部分がとても多いマーラーの1番の間でも容赦なく大音量の咳が飛び交います。今回はライヴ・レコーディングされていたこともあるのでしょうが、遂にしびれをきらしたマーツァル氏、第1楽章の中程でなんと後ろを振り返ってポケットからハンカチを取り出してみせたのです (「せめてハンカチ当ててよ!」ということですよね) 。ところがそれでも全く効果なし。ここらへんはプラハの聴衆の感覚というのが全く分かりません。そこでしばらくしてマーツァル氏、今度はほぼ完全に客席を向いて先程より激しい感じでハンカチを聴衆に見せたのです。
私は少々凍り付きましたが、意外にも第1楽章が終わると拍手が沸き起こりました。マーツァル氏は首を横に振ってらっしゃいましたが・・・ 第2楽章以降は少し客席は静かになりましたが、相変わらず我関せずとフォルティッシモで咳をする人はそれでも絶えませんね。残念。
マーツァル氏の今回のマーラーは既に発売されている一連のレコーディングと同傾向のように思います。テンポの変化はどちらかといえば穏やかなもの。個人的には演奏の丁寧さと美音に何より惹かれます。ドヴォルザーク・ホールは大きいホールではないので、こういった大編成の作品のクライマックスではかなり音がいっぱいになりますが、決して耳を刺激するような音は出さないオーケストラの美感は素晴らしいと思いました。
ほぼ半分くらいのお客さまがスタンディング・オヴェーション。マーツァル氏はポケット・チーフを客席に投げて場を楽しくもっていっていました。ここらへんの感覚は流石です。