今日聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
プラハ放送交響楽団第81コンサート・シーズン 第7回定期演奏会
指揮:ウラディミール・ヴァーレク
ピアノ:イヴァン・クラーンスキー
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
アンコール/ショパン:マズルカ第31番 変イ長調 作品50-2
ドヴォルザーク:スラヴ狂詩曲第1番 ニ長調 作品45-1
ヤナーチェク (arr. ターリヒ):組曲「利口な女狐の物語」
放送響の演奏会の特色の1つにそのチケットの安さがあげられると思います。私は一番安いチケットを買っていますが、朝の公開ゲネプロが30コルナ、夜の本番が60コルナ、プログラムが10コルナで合わせて一日で100コルナ、日本円で約650円程度しかかかりません。
ヴァーレクさんは初めて生で拝見しました。全く気取ったところがない方で、指揮ぶりも良い意味での飾り気のないシンプルなものでした。私の好きなタイプです。彼はこの放送響のシェフを務めて23年にもなるそうで、ゲネプロでのリハーサルの雰囲気にも厳しいながらどことなくアットホームな雰囲気が漂っていたように思います。ゲネプロでの休憩時間にはヴィオラのパート練習をマエストロがヴィオラの2プルトの辺りに立たれて手拍子を打ちながらなさっていました。
前回もそうでしたが、この公開ゲネプロ、今日もほぼ満席でした。今回など確実に夜のコンサートよりもお客さんがたくさん入っていました。ただし客層が違って、朝は8割方ご老人の方々がお客さま。
ピアノのクラーンスキーさんは室内楽奏者として特にご活躍されているからか、時にはオーケストラの方々を親しげに見つめながら演奏していらっしゃり、とても暖かい雰囲気のする演奏になりました。ヴァーレクさん同様、この方も余計な飾りがない音楽とお人柄に感じました。
後半の2曲はこれまた渋いプログラム。ドヴォルザークの作品45の3曲のうち、今日演奏された第1番は、最も演奏効果の上がらない作品だと思うのですが、こうして生で聴くとやはりしみじみ良い曲だなあと思いますね。ぜひいつか演奏してみたいものです。できたら3曲まとめて・・・ (欲張りですね)
私はヤナーチェクの音楽にはまだまだ距離を感じているので、今日の「利口な女狐」組曲も初めて聴きました。単独の音楽作品としてはこの手のものはやはり構成が弱く感じますが、ちょっと面白そうだなと原曲のオペラに興味を持ちました。これはばっちりターリヒの狙い通りなのかもしれません。
先月の演奏会同様、今日もトランペットは強奏でのストレートな音色が実に強烈でした。ちょっと癖になりそうな感じです。
今日で、ここ数日間一緒だった知人たちも全員プラハを離れました。急に身の回りが静かになって、やっぱりちょっと寂しいですね。
今日のBGM: ドヴォルザーク:歌劇「アルミダ」
ヴァーツラフ・イラーチェク指揮プラハ放送交響楽団ほか
(1956年録音、Multisonic)