午前中、「地方都市オーケストラフェスティバル」のために東京に来ている山形交響楽団のリハーサルを見学するため、すみだトリフォニーホールに行きました。モーツァルトの「パリ」交響曲のほか、何と弦楽器10型の編成でブルックナーの「ロマンティック」を演奏するというプログラムでした。両曲とも対向配置、コントラバスは舞台後方というセッティング。
10型でブルックナーとなれば、やはり一番の心配事は金管楽器と弦楽器の音量のバランスでしょうが、弦楽器を無理に弾かせず、かといって金管楽器を押さえつけるのでもなく、金管楽器の音色をひたすら全体にブレンドさせることによって、所謂壮大な、というのとは一味も二味も違う、温かくまとまりのある独特のブルックナーに仕上がっていました。もちろん指揮者の飯森範親さんのセンスと手腕の賜物だと思いますが、音の柔らかい山響の金管セクションなくしては不可能なアプローチであるよなあ、と感じ入っておりました。
楽員同士の意見交換も活発で、非常にポジティヴな雰囲気で創られた演奏は、きっと午後のコンサートで多くの聴衆に感動を与えたことだと思います。
楽員の方々や事務局の方々には親しくお声をかけていただき、とても嬉しゅうございました。
さて、錦糸町でのお気に入り「浅草軒」で昼食を済ませたあとは劇場に直行しました。私の職場のお隣、オペラ劇場は「アイーダ」の楽日。今回どこかで観たかったのだけど、結局観れずに至極残念。仕方ありませんね。
バレエはオペラより1時間遅れの15時開演。今日は若手の本島さんと碓氷さんが踊られました。スピード感と清々しさのある踊りは、昨日・おとといとはまた違った魅力がありました。
東京音大の指揮科の学生が観にきてくれたので終演後しばし一緒にコーヒーを飲んでクールダウン。いよいよ明日で最終日となりました。
今日の本番@新国立劇場 中劇場
新国立劇場バレエ公演 「カルメン by 石井 潤」
1. ビゼー (arr. ロビン・バーカー):バレエ「カルメン」
振付・演出:石井 潤
カルメン:本島 美和
ドン・ホセ:碓氷 悠太
エスカミーリョ:マレイン・トレウバエフ
ミカエラ:西山 裕子
スニーガ:市川 透
フラスキータ:西川 貴子
メルセデス:川村 真樹
パスティア:ゲンナーディ・インリン
新国立劇場バレエ団
東京フィルハーモニー交響楽団
BGM: ビゼー:「アルルの女」第2組曲
飯森範親指揮山形交響楽団 (2006年録音、YSO Live / Octavia Records)