Diary


4/24

 いよいよプラハに戻ります。

 ホテルをチェック・アウトしてから空港に向かうまでの少しの間、シェレメチェフ宮殿の音楽博物館に立ち寄りました。所謂歴史的な楽器は多数ありましたが、音のサンプルが聴けるわけでもなく、展示方法も少々雑然としていたのは残念。プラハの楽器博物館がかなり楽しかったので、期待しすぎたかな・・・ 館内にはショスタコーヴィチやムラヴィンスキーが使用していたというピアノも置かれていました。


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 空港で昼食。日本食がやたらはやっているサンクトペテルブルグ、空港のレストランのメニューにも寿司がありました。

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 ここの空港は、チェック・インの前にセキュリティ・チェックがある珍しい形。しかも搭乗口前でもう一度チェックがありました。一体どうやったらチェック・インをしてから搭乗するまでに危険物を入手できるというのだ! でも荷物の重量超過料金をとられなかったのは幸いでした。超過料金を課す基準は、国や航空会社によって相当違うようですね。

 私のサンクトペテルブルグの印象は、とにかく砂埃がすごいうえ、自動車の排気ガスや歩行者の遠慮ない歩き煙草で空気が悪いということ。それから人々の表情が冷たかったということ。見ず知らずの不特定多数の人々とお互い心地よく共存していこうという気持ちが感じられなかったこと。外国人からお金を取ることにはあさましいまでの欲深さがあること。そしてとにかくパワーはあふれていること。

 その中で、ボルシチをご馳走してくれた方のように、極めて親切で温かい人もいるのだということを身をもって知れたことは、大切にしたい経験でした。

 またこの街に来る時はあるのでしょうか・・・

 2時間半のフライトでプラハに到着。気温が20度あるとかで、第1印象は「暑い・・・」。でも文字は読めるし (!) 、空気は汚れていないし、人々の表情も、日本から来た時には冷たく感じるのですが、今日ばかりは落ち着いていて温かいように感じ、正直心底ホッとしました。それと今回はヴィザを取得しての入国なので、きっとそのことも精神的に影響があるのだと思います。

 2ヶ月以上空けた私の部屋は、大家さん夫妻が掃除をしてくださっていたようでした。早速食料品を買いに近くのスーパーに行きましたが、まるで昨日も同じようにトラムに乗ってスーパーに買い物に出掛けていたかのように行動している自分が何だか不思議でした。

 この街に戻ると、何だかこの2ヶ月間がまるで無かったかのようにも感じられて、部屋に戻ってきた今も奇妙な気分です。

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