=第1部=
今日はついに外国人警察に行く日です。
朝3時40分に起床。5時前には部屋を出ました。6時20分頃待ち合わせた大家さん夫人と共に外国人警察に到着。行列がすごいとは聞いていたけれど、予想を遥かに上回る人数でびっくり。1000人くらいはいたのではないでしょうか・・・ 警官のコントロールのもと、建物の4辺を取り囲むようにして並んだ行列の、3辺目の終わりくらいに並びました。
先頭が見えなかったので分かりませんが、おそらく7時半くらいに警察が開いて、番号札を配り始めました。係員が手渡しするシステムです。昔は機械で発券していたが、大量に番号札を取って売り捌く輩がいたために手渡しになったという噂がありますが、はてさて真偽のほどは。
大家さん夫人はお仕事がおありになったにもかかわらず、警察の人への橋渡し役だけでも務めようとずっと一緒に並んでくださいました。9時半近く、やっと警察の中に入ってさてさて番号札・・・と思った時、私の目の前の人たちに係員の人が「今日はもうヴィザ受け取りの人のための番号はない。」と言い出しました。そ・そんな・・・ つまりはまた明日来なさいということです。がっかりして部屋に戻りました。大家さん夫人にも悪いことをしました。帰りのトラムに乗ったころから猛烈な睡魔。気が抜けたのだと思います。部屋で午後3時頃まで寝てしまいました。
=第2部=
今日はスメタナの命日。そして「プラハの春」音楽祭の開幕日でもあります。オープニング・コンサートでは必ずスメタナの「わが祖国」が演奏されることになっていて、今年の演奏はペトル・アルトリヒテル指揮のブルノ・フィルハーモニー管弦楽団によるものです。このコンサートのチケットを手に入れるにのはかなり難しく、私は翌13日のほうの同プログラムのチケットが手に入ったこともあり早々に諦めました。予想通りテレビでの生中継があったので部屋にて観戦。ちなみに昔は毎年NHKの衛星放送でも生中継されていたと思うのですが、いつから無くなってしまったのでしょうか?
アルトリヒテル氏もブルノ・フィルの演奏も初めてでしたが、指揮者とオーケストラの雰囲気が良いなあというのが第一印象。アルトリヒテル氏はかなりアグレッシブな指揮ぶりと音楽作り。「シャールカ」の最後の1分半くらいは本当に早くて、おしまい数小節はビゼー「アルルの女」の「ファランドール」!?と思ったくらい。
そんなアルトリヒテル氏の音楽作りに喜んでついていく感じがオーケストラには存分にありました。特に前半3曲でコンサートミストレスを務められていた女性がほぼ終始笑顔で指揮者の意図を受け止めていたのは印象的。それから第1オーボエ奏者の男性も音楽をするのがいかにも楽しいといった感じで、周囲の奏者にも積極的にアンサンブルを働きかけているのが良くわかりました。終曲「ブラニーク」の中盤、行進曲風になったところなど、吹いていない彼が一番楽しそうだったのでは。
BGM: スメタナ:連作交響詩「わが祖国」
カレル・アンチェル指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(1968年5月12日録音、Radioservis)