この11日間、ロヴェレートからバスで小一時間ほどのところにあるリヴァ・デル・ガルダという町で開催されているムジカ・リヴァ・フェスティヴァルの指揮法マスタークラスを受講していました。毎日日記を書く間もないほどてんこ盛りの毎日でした! 長くなるかもしれませんがまとめてみたいと思います。
明日からイタリアでの講習会に参加するので、今日は一日かけて電車移動です。まずはプラハ・スミーホフ駅から5時間かけてミュンヘンまで。ミュンヘンに来たのも初めてです。駅の喫茶店では超偶然にもオペラの仕事仲間 (歌手の方たち) にお会いして、退屈な乗り換えの待ち時間を楽しく過ごすことが出来ました。彼女たちはザルツブルクからいらっしゃったそうなのですが、いやはや世界は狭いというかなんというか。
この2週間ほど、全く演奏会にも行かず (尤も、シーズンも終わっているのですが) 、ほとんど部屋にこもっていました。何をしていたかといえば、チェコ語の勉強と譜読みはもちろんですが、その他には読書、それからずっとゆっくり聴く機会が持てなかった (むしろ「機会を持たなかった」と言うべきかもしれませんが) シューベルトの歌曲やワーグナーの「指輪」に触れていたりしました。
ホテルをチェックアウトしてからスキポール空港に行くまで、僅かですが時間に余裕があったので、アムステルダムを散策しました。プラハとはまた違った雰囲気の美しさで、気持ちが和みました。立ち寄ったところは「レンブラントの家」の一ヶ所だけですが当時の様子が再現してあって楽しかったです。
この4日間は、あるオーケストラのレコーディングを見学させてもらっていました。詳細をここに書く訳にはいかないのが残念ですが、ひたすらに完璧な演奏を求めて指揮者・オーケストラ・レコーディングスタッフの3者が妥協という言葉を辞書から消し去って共同作業していく現場には圧倒されまくりでした! 自分も今まではどちらかというと、緻密な演奏を好む傾向にあると思っていましたが、今回の現場に触れて、自分がいかにその点においていい加減で甘かったかを思い知らされました。はっきり言ってカルチャー・ショックでした・・・ 良い耳のトレーニングにもなりました。随分と。