9日と10日はチェコ・フィルの演奏会を聴きました。指揮者が個人的に最近注目しているダウスゴー氏だったのでスケジュール上リハーサルを聴けなかったのは残念でしたが、なかなか生では聴けないブルックナーの2番だったので演奏会を聴けただけでも貴重でした。うまく聴かせるのがこれほど難しい曲もないと思いますが、今回ダウスゴー氏は大枠で掴むというよりは細かいパーツを緻密に組み立てていくといったアプローチで、それがオーケストラと聴衆の緊張感を保たせる良い結果を生んでいたと思いました。そしてオーケストラの響きを肥大化させずに透き通ったハーモニーを保ったことは、私に「書斎で独り作曲しながらいつかこの作品が演奏されることを夢見るブルックナー」を想像させ、忘れられない印象を残しました。特に第2楽章の終わりの方は美しかったです。
9日と10日に聴いたコンサート@ルドルフィヌム ドヴォルザーク・ホール
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会 (ABチクルス第1回/第1日・第2日)
指揮:トーマス・ダウスゴー
オスカー・モラヴェツ:謝肉祭序曲
ポウル・ルーダース:Concerto in Pieces (管弦楽のためのパーセルに基づく変奏曲)
ブルックナー:交響曲第2番 ハ短調 (ノヴァーク版)
11日朝は6時に起きてフランクフルト〜成田経由で福岡に向かいました。飛行機を3本乗り継ぐのは辛いですね。いつもは成田までですので・・・ 福岡では壊れたMacBook Proを早速天神のアップル・ストアに持ち込みましたが、やはり起動せずもハードディスクのデータは全て問題なく全て吸い出せたので本当に心からホッとしました。店員さんたちは極めて親切で大変好感が持てました! プラハで修理に出さなくてほんと良かったです。本体の修理は急ぐ必要がなくなったので東京のアップル・ストアでそのうち時間をかけてゆっくり頼もうと思っています。
13日に九州交響楽団の皆さまとリハーサル、14日から4日間で中学生のためのコンサートを6回 (5泊の滞在でとんこつラーメンは4回) 。九響のこのシリーズにお呼びいただくのは今回で3年目かつ3回目ですが、指揮に加えてお話も全て指揮者が担当しますのでそういった意味でも何回やらせていただいても良い勉強になります。何人かの方からいただいたご意見ではどうやら私の話は少々真面目で固すぎるようです。地の性格がどうしても反映されてしまうのですかね (というと、私のことを良く知る人は腹を抱えて否定しますが!) 。今後の課題です。九響の方々の極めて真摯な演奏姿勢、それに久々にお会いした同級生たちによくしていただいたことなど、心に残ることが色々とあった滞在でした。
17日の夜に東京に戻って、いや、到着して?、18日は必要な買物などで都内を奔走、19日は4時半に起きてまたフランクフルト経由でプラハに帰ってきました。やっとこれで一段落! しばらくはゆっくりできそうです。