Diary


3/27 ~ 31

3/27

 午前中のうちに実家に戻って郵便物の整理。

 お昼を過ぎて再び東京。この一年半酷使した靴や鞄はすっかりボロボロになってしまったので新しいものを買いました。さらにCDショップでも必要な資料や不必要な趣味の品などを購入。

 その他、お仕事関係の相談の電話、宅配便で届く楽譜の束、あるいは手渡しされる楽譜・・・つまりは既に生活が動き出している実感ありありと。


3/28

 日本IBM管弦楽団の皆さんとの初練習。練習場はスタイリッシュな社屋の1フロア。今日はスッペの「スペードの女王」序曲とシベリウスの交響曲第2番の前半に取り組む。トレーナーの先生もわざわざ見学にいらしてくださり恐縮。

 実に4ヶ月弱ぶりにオーケストラを指揮。4時間の練習で集中力を保つことは問題ないものの、練習後の疲れが以前より酷いような・・・早くペースを取り戻さなくては!

 本番まで既に2ヶ月を切っているので決してのんびりとはしていられませんが、時に必死とも切実とも感じられるような真剣さで演奏に取り組む方たちばかりなのでまずはホッとしたというのが正直な気持ち。新しいオーケストラに伺うときは、プロであれアマチュアであれ、どのような人達とご一緒するのかということは、音楽的なことを全く別にしても、やはり想像のつかないことでありますので。

 これからほぼ毎週練習に参加し、本番に向けて準備していきます。


3/29

 午前中から都内某エリアに狙いを定めて新居探し。広くて安くて古くなくて駅から遠過ぎないで出来たら駐車場も着いてて楽器もOKでそれから出来るだけ etc… という私のわがままな条件に合う物件は、「ほとんどそんなのない」というところから始まっています。二三の図面を前にうーんうーんと唸っていたところ、突然全ての条件が合致する物件の情報が舞い込みほぼ即決。このままうまく話が進みますようにっ。


3/30

 お昼頃から銀行巡りをして諸手続き。そのまま秋葉原のヨドバシカメラに出てかねてからの念願であったiPhoneを遂に購入しました! マックユーザー暦12年の私としてはどうしてもこいつは避けて通れません。

 本当は徹夜して各種設定やおつきあいのある皆さまへのご連絡などに没頭したいところですが、明日のお仕事の準備があるので今日は眺めるだけで諦めました・・・


3/31

 13時半から20時近くまで都内のスタジオにてレコーディング。ほとんど休憩なしで働きました。

 今までオーケストラ、オペラ、ミュージカル、バレエ、吹奏楽、合唱と色々な種類のお仕事をさせていただいてきましたが、スタジオレコーディングのお仕事は初めて。今回は以前よりお付き合いのある作曲家の方にお話をいただきました。

 ファースト・ヴァイオリンが8人の編成のストリングスに一管編成の木管、ホルン4、トランペットとトロンボーンが各2本、打楽器3名にハープにシンセサイザーという編成はこの種のお仕事としては決して小さくはない編成のようです。スタジオ内は、セクションあるいは楽器によって別ブースの別マイクが割り当てられていて、金管楽器など私からは全く見えないところで演奏します(奏者のところには指揮者のモニターテレビが置いてあります)。

 これでは奏者たちはお互いに音を聴き合えないのでイヤーフォン経由で他のパートの音を聴けるようにしてあります。

 テンポが動かない曲であれば、「ドンカマ」といって、メトロノームの音が指揮者を含めた全奏者に供給され、それに合わせて演奏することになる(=指揮者の必要がほとんどなくなる、とも言う)のですが、今日の作品はテンポが変わったりフェルマータがあったりするのでドンカマなしでした。

 今日録音したのは5分程の合唱曲を2曲です。ただしオーケストラと合唱は別録り、つまりオーケストラが帰ったあとに合唱団がやってきて、録ったばかりのオーケストラ伴奏に合わせて(私も自分の指揮した録音に合わせて指揮して!・・・ややこしくて失礼)歌ったものを録音して重ねました。ここらへんはたぶんポップスなんかと同じ手法でしょうね。今日は一箇所、オーケストラのフェルマータの音が切れたあと、たった一拍の休みのところから合唱を入れなくてはいけないところで何テイクか失敗してしまいましたが、最終的にはぴったり縦の合ったものを録れたのは、馴染みの人も多い合唱団の方たちがすごく協力してくれたおかげ。

 大学時代の同級生が一人オーケストラにのっていてびっくり。二人とも瞬時に学生時代のノリに。サバサバした彼女は相変わらずの毒舌ぶりだがどうにも憎めない。私たちは現場で同級生に会うと、何だか無性に嬉しいものです。

 耳も体も疲れたけれど、楽しい一日だった、かな。


BGM:ミヤスコフスキー:交響曲第21番
     デイヴィッド・ミーシャム指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
                     (1973年録音、Unicorn-Kanchana) 

Copyright©  Takeshi Ooi. All rights reserved.