Diary


4/1 ~ 3

4/1

 毎年エイプリル・フールのちょっとした楽しみは、茂木健一郎氏のブログ「クオリア日記」に書かれる嘘のお話です。何年か前、最初に読んだ年には本気で信じてしまいましたが、今では最初から嘘と分かって、寛いで読んでいます。毎年、ただ嘘なのではなく、茂木氏からのちょっとしたメッセージが文章の中にこめられているのが良いです。


 郵便局で諸手続き。定期預金のシステムなど、局員の方は音楽馬鹿の私に対しても丁寧に教えてくださいました。プラハの郵便局はいつも少ない局員と長蛇の列に並ぶといったイメージですが、日本の郵便局は局員も多いし、それほど待たなくても済むのが嬉しいところです。

 プラハではトラムや地下鉄で若者が年配の方に席を譲る光景を日本にいる時より遥かに頻繁に目にしました。これは日本人はもっと学ぶべきだな、と思っていたものです。今日、電車で老婦人に席を譲りましたが、降り際に「ありがとうございました」と言われて私は照れてしまいました。でも気持ち良いものですね。小さな一日一善。

 あっ、これは嘘じゃないですよ。


4/2

 必要な楽譜のいくつかをかき集めに楽譜店まで。全体的に輸入楽譜の値段はますます上がってきているのでしょうか。インターネットで簡単に、はるかに安価にて輸入楽譜が購入できるこの時代、これでやっていけるのだろうかと思わず心配になります。

 楽譜以外で面白かったのはプレイウッド社の新製品の指揮棒で「岩城宏之モデル」「伊福部昭モデル」というものです。岩城宏之モデルは分かりますが、伊福部昭モデルとはまたマニアックな・・・買いませんでしたが、伊福部作品を指揮することがあったら試しに使ってみましょうか(笑) 今後朝比奈隆モデルなんていうものが発売されたら結構ファンに売れるのでは。あと、フルトヴェングラーモデルとかワーグナーモデルとか・・・新しい商売の可能性か!? でも、需要が少な過ぎますかね(笑)


4/3

 9時半から15時まで松戸の聖徳大学で兼任教員会。かつて3年間この大学で非常勤講師としてオペラ実習の指揮者をしていましたが、プラハに行くこともあり、一度退職しました。2年間のお休みののち、今年から復職します。久しぶりの雰囲気が懐かしく、また楽しくもありました。

 17時から18時半まで東京オペラシティ文化財団にて打ち合わせ、というかご報告、というかしばし雑談、というか。5月28日に行われる、ドイツを代表する現代作曲家ヘルムート・ラッヘンマン氏のオーケストラ作品展「協奏二題」の演奏会 (http://www.operacity.jp/concert/compo/2009/schedule/090528.php) を、副指揮者としてお手伝いをすることになっています。2月にはラッヘンマン氏のお宅に伺い、2日間缶詰でレクチャーを受けたりもしてきました。楽ではないですけれど、やりがいのあるお仕事の機会を与えられましたので少しでもお役に立ちたいと思います。作品は緻密このうえなく、その音響は研ぎすまされていて、生演奏は必ずや興奮を呼び起こすはず。


BGM:ヒグドン:ブルー・カテドラル
     ミッシャ・サンドラ指揮ミネソタ管弦楽団  (2008年録音、Minnesota Public Radio)

Copyright©  Takeshi Ooi. All rights reserved.