Diary


5/15

 今日はかねてから念願だったドヴォルザーク生誕の地、ネラホゼヴェスに行ってきました! プラハからは電車一本で50分弱、あるいは快速電車を使って途中で乗り換えて30分ほどで行けます。ただし電車は一時間に一本。

 博物館になっているドヴォルザークの生家とネラホゼヴェス城以外ほとんど何もないところですので、行き損にならないように、博物館に今日はやっているのかという確認の電話だけはしておきました。


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 ネラホゼヴェス・ザーメクという最寄りの駅に着きました。無人駅です・・・思いっきり田舎・・・駅の建物は窓ガラスがほとんど全部割れてました・・・

 降りた側はもうモルダウ川の岸と言っても良いようなところでしたので、反対側に渡ると探すまでもなくドヴォルザークの生家が見つかりました。駅前にあるとは聞いていたけど、ほんとに近かったです。

 博物館入口は鍵がかかっていて、呼び鈴を鳴らしても応答が無かったので少々焦りましたが、しばらくすると全然違う建物から係員のおばさまが出てきました。客は私一人だけ。展示物は興味のない人には大したことのないものなのかな、それほど広いわけでもない3部屋にドヴォルザーク家の食器とか、ドヴォルザークが使ったヴィオラ、作曲に使ったペンなどが展示されていました。私としてはそんなことより「聖地」に来ているというだけでもう感激してしまっていました。

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 惜しみながら生家を出て、ネラホゼヴェス城は外まわりだけを見て、そのあと電車の時間まで生家の周りを散策しました。緑が豊かで鳥が元気にさえずり、生家の前には小さな教会、駅、その向こうにはまだプラハのそれほど川幅の広くないモルダウ川・・・頭の中に交響曲第8番の第1楽章が鳴らずにはいられませんでした。もちろん8番はここではなくヴィソカー (ここも必ず行かなくては!) で書かれたものですが、既にあの曲にある要素は全てこの小さな村にあるように思えて仕方ありませんでした。

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 ほんの1時間ちょっとの滞在でしたが、イマジネーションを得るには十分すぎるくらいの、意味のある時間でした。


BGM: ドヴォルザーク:歌劇「いたずら百姓」
    フランティシェク・ヴァイナル指揮プラハ放送交響楽団ほか
                     (1985-1986年録音、Supraphon)

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